来た人が幸せになるレストランを探そう


親愛なる君へ

僕はレストランが好きです。
ところが僕は割と最近まで、レストランはただ食事するところ、もしくは雰囲気を楽しむところだと思ってました。
でも去年、あるテレビドラマをみて、考え方が少し変りました。
テレビドラマに影響を受けるなんて、子供だなんて言わないでくださいね。
そのドラマに登場するレストランは、来た人を幸せな気持ちにさせてくれるレストランでした。
実際にそんなレストランがあったらいいと思いませんか？
そのドラマを見てから、僕はいろいろなレストランに行くようになりました。
そうやって意識してレストラン巡りをしてみると、素敵なレストランはたくさんあることに気づきます。
レストランでは食事も楽しめるし、雰囲気も愉しめます。
でもそれだけではありません。
素敵なレストランではすばらしい時間を過ごすことができるのです。
それは普段の何十倍も濃密な時間です。

デートのコースに必ずレストランが入るのは、素敵なレストランは恋する二人を近づけてくれるからです。
レストランでは自然と二人だけの空間ができます。
二人の会話を邪魔する人はいません。
おいしい料理を邪魔にならないタイミングを見計らって給仕してくれます。
話しかければレストランのスタッフも、みな会話を盛り上げてくれます。
マナーを気にして固くなる必要もありません。
マナーなんて覚えれば簡単です。
必要以上に気にするから固くなるのです。
相手の食べてる料理が食べたいなと思ったり、相手にもこの料理食べさせてあげたいなと思ったら、シェアすればよいのです。
ギャルソンの方に頼めば、二人のお皿を交換してくれますし、自分たちで交換してもＯＫです。
よほど堅苦しいところでない限り、それで文句を言われることはありません。
僕はレストランで料理をシェアするのも好きです。
シェアしたいから、あえて相手と違う料理を頼んだりすることもあります。
料理をシェアするって、それだけで二人の関係が近づく気がしませんか？
嫌いな人と料理をシェアする人はいません。
それはある意味間接キスでもあるからです。
キスをしたことのない子供の頃は、直接するキスに憧れました。
でもキスを経験した大人になったからこそ、間接キスの方がドキドキしたりします。
だから料理をシェアする行為には愛情を感じます。
もちろん同じ料理を頼んで、その感想を話し合うのも楽しい。
同じ料理を食べて、相手の隠れた好き嫌いがわかるのも嬉しい。
レストランは、そんな素敵な時間を求めて行く場所なんだと思います。
素敵な時間を共有することで、二人の関係はもっと近づく。
相手をより身近に感じることできるから、幸せな気持ちになる。
「来た人が幸せになるレストラン」、実はたくさんあるのかもしれませんね。


P.S.　昨日はありがとう。
　　　これからも一緒に、いろいろなレストランに行こうね。