何気ない君もきれいだ

親愛なる君へ

人は緊張したり、はっ！とすると呼吸が止まる。
よく「息を呑む」という表現を使うけど、実際は息が止まるって表現の方が正しい気がする。
この前、君と待ち合わせた駅の改札口に行くとき、僕は改札口から影になっている曲がり角の手前で、自分の服装が乱れてないかチェックして、何回か深呼吸した。
そして最後に大きく息を吸って「よしっ！」って出て行った。
気合いをいれて、いくぞ！の「よしっ！」のつもりだった。
でもその「よしっ！」は失敗に終わった。
君は待ち合わせ場所で立って本を読みながら僕を待っていた。
その横顔を見て思わず息を呑んだ。
その美しさに、息をするのをすっかり忘れて見とれてしまったんだ。
「はっ！」なんてもんじゃなかったよ。
あんまり長いこと息を止めてたので、君が気づいた時には、僕は少し息を切らしてたね。君は僕が走って来たと思ったんじゃないかな。
僕は向かいあって話す時の、君の笑顔が大好きだ。
けど、一心に本を読んでいる時の、稟とした横顔もそれに負けないくらい素敵だった。
君は何度会っても、その度に新しい魅力をみせてくれるね。
僕はいつも窒息寸前です。
いつか、君をはっ！とさせてやろうと計画中です。
そのために一生懸命自分を磨いてるので、しばらくお待ちください。

P.S.　この前、体力測定で肺活量を測ったら、学生の頃の記録を超えてました。
　　　いつも君が鍛えてくれているおかげです。